メールマガジン バックナンバー

 第6号 (2011.7発行)

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本メールは、メールマガジンメンバーの皆様および、お問合せ、イベント・
セミナー等にてメール交換させていただいた方にご連絡いたしております。
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メルマガメンバーの皆様へ


東北地方太平洋沖地震で被害に遭われた、すべての方々に心よりお見舞い
申し上げます。

毎日暑い日が続きでんき予報とにらめっこしながら節電に励んでいる方も
いらっしゃるかと思います。
東京電力のHPでは、前年相当日の実績値、本日予測値、昨日と本日の
実績値がグラフ化されていますが、せっかくなので目標値として−15%の
ラインもあれば節電目安に役立つのではないかと思うのですが…。

さて、前回までのメルマガへ読者の方々より、長すぎて、読むのが疲れる、
というご意見をいただきました。そこで今回からは少し短くご紹介させて
いただくことといたします。
(長文にお付き合いいただき最後まで読んでくださった方々には本当に
感謝いたします。)

今回は、前回ご紹介しました「経営会計」につきまして、
この1ヶ月の間にサピエンスで実装しましたので、その内容を物語風に
ご紹介いたします。


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+ 目次
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1.経営会計が動作しています
2.メールマガジン バックナンバーのお知らせ
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株式会社 東條経営科学研究所  http://www.tojolab.com/

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1. 経営会計が動作しています
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今回、さる工務店の社長様にご相談させていただきまして、
工務店の住宅建設の工程を、会計的にみた場合、将来発生する
業者への支払や、施主からの入金等は殆ど、受注時に
わかっているということを教えていただきました。

そこで、工事計画をもとに、工事台帳を用意し、受注、建設、
竣工に伴なう、原価発生、支払発生、を工種ごとに入力できる
ようにいたしました。また、施主からの入金や、売上計上も
入力できるようにいたしました。
すなわち、これらの日付や、金額、施工者等はこの工事台帳に
格納されるようにいたしました。

工事台帳に格納されますと、自動仕訳が行なわれて、転記
され、GL(総勘定元帳)が瞬時に作成されます。
経営会計では、このGLを実績用と、予定用の2種類もっています。

実際に動作させるのは、結構難問が多くて苦労しましたが、
その苦労談は別の機会にご説明するとして、結果からどんなことが
できるのかご説明することとします。

━━━━━━

状況をわかりやすくするために、2011年6月の結果がわかっていて
7月早々に、営業会議が行なわれていることを想定してみます。
社長はまず、損益計算書をみています。損益計算書は以下のようになっています。

        (6月)    (7月)   (7月)      (7月)
         実績月    当月予定     合計
  売上    5,000      0  5,000 受注残 6,000
  売上原価  3,000      0  3,000 発注残 4,000
  総利益   2,000      0  2,000     2,000

  人件費     900    350  1,250   
  諸経費     600    150    750
  営業利益    500   −500      0

  受取利息      0      0      0
  支払利息      0      0      0
  経常利益    500   −500      0

  特別損益      0      0      0
  法人税等      0      0      0
  調整額       0      0      0
  当月利益    500   −500      0

◇社長は、こんな発言をしました。

「7月の売上は何故、0か、前月の会議では、確か、2,000万円あった
 はずだが・・・・」

◇ある営業マンが回答しました。

「東條邸新築工事の最終段階でトラブルが発生しまして、売上が1ヶ月遅れました。」


◇社長は追及します。
「確か、7月2日に竣工で、7月末日までに2,000万円入金予定だったな」

◇営業マンが続けて言い訳します。
「すみません、8月2日竣工で、8月末日に入金となります。」

━━━━━━

◇ここで社長は、貸借対照表をみました。

項目が多いので一部抜粋してみましょう。

(注:わかりやすくするために、売掛金、買掛金としていますが、工務店では
   各々、完成工事未収金、工事未払金という勘定科目を使います)

        (6月)    (7月)   (7月)      (7月)
         実績月    当月予定     合計
  資産
   現預金  1,000 −2,000 −1,000 受注残 6,000
   売掛金  2,000      0  2,000
   受取手形   500      0    500

  負債
   買掛金  2,000 −1,500    500 発注残 4,000
   短期借入   500      0    500 
    ・
    ・
    ・   

◇これをみて社長は怒ります。

「今月は、金が足りないではないか。何としても、1,000万円をひねり出せ
本来、東條邸新築工事の代金2,000万円が入っていたら、問題はなかったのだ。
何たることだ。」

━━━━━━


皆さんはどう考えられますか。


ことここにいたっても、対策は4つあることがわかります。

  1.売掛金の2,000万円を7月に少しでも回収する。
  2.買掛金の2,000万円の支払を少しでも8月に延ばしてもらう。
  3.受取手形を割り引く
  4.銀行から借り入れる。

社長は、全員にこの可能性を指示しました。


━━━━━━

さあ、皆さんいかがでしたでしょうか。


◇◆◇◆ 今まで見たこともないPL、BSが表示されていましたね。◇◆◇◆

◇◆   将来がわかりますし、受注残や発注残まで表示されています。 ◇◆

 多分、世界を捜してもこんな帳票はないはずです。
 いままでの帳票では、過去数年の数字を並べたものはよくみます。
 しかしこれでは、本来、経営に有用なデータではありません。
 将来のデータを会計に取り込んでこそ、会計が生きてくるのです。

◇◆◇◆   これが、弊社が考える「経営会計」なのです。    ◇◆◇◆

経営会計がめざすところは、社長の関心事が社員に伝わることも重要と考えて
います。

━━━━━━
こんな現象が発生したのは、東條邸新築工事の遅れが最大の原因です。
一人の営業マンの安易な1ヶ月遅れの判断がとんでもないことになったのです。


経営会計を運用し始めると、次第にこういった現象はなくなっていくでしょう。

スケジュール通り、工事を進めることの意味が本当にわかるのではないでしょうか。
会社の経営は、キャッシュが最大の関心事であり、社員ひとりひとりが
その重要性を理解できるようになるでしょう。

経営会計はこういった経営判断に有用な資料を提供するのです。

最大のカラクリは今までみたこともない将来の会社の姿を
PL、BSレベルで表示できることにあります。

資金繰表の作成など、なくても良いのではないか、と思っています。



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2. メールマガジン バックナンバーのお知らせ
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