メールマガジン バックナンバー
第9号 (2011.10発行)
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本メールは、メールマガジンメンバーの皆様および、お問合せ、イベント・
セミナー等にてメール交換させていただいた方にご連絡いたしております。
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メルマガメンバーの皆様へ
Innovation Family™
「見通す経営」は、いよいよその姿を見せてきております。
今回は、この「見通す経営」についてお話をさせていただいております。
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+ 目次
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1.Innovation Family™
「見通す経営」の実際
2.関連記事のご紹介
3.メールマガジン バックナンバーのお知らせ
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株式会社 東條経営科学研究所 http://www.tojolab.com/
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1. Innovation Family™
「見通す経営」の実際
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(1)「見通す経営」の狙い目
(2)「見通す経営」の使用実例
(3)「見通す経営」の今後の計画
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(1)「見通す経営」の狙い目
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それでは、まず「見通す経営」の狙い目についてご説明いたします。
前回のメルマガでは、ドラッカーがいうように、経営者は、データ処理システム
の分析結果から経営判断をすることは少なく、ほとんどの場合会計処理システム
の結果から経営判断をしていると、解説いたしました。
さらに、データ処理システムと会計処理システムの統合は、ドラッカーは自分の
孫の時代にはできるようになるかも知れない、といっていました。
私達は、今、ドラッカーの孫の世代を生きています。
そこで、今回、このデータ処理システムと会計システム統合の実例をご紹介いた
します。
「見通す経営」では、まさに、データ処理を行って、シームレスに会計に直結さ
せています。
この会計データは最も基本である、PL、BS、CFに着目して、経営のニーズ
に応えようとしています。
経営者は、難解な管理会計は苦手でもPL、BS、CFは理解できている方が大
半でしょう。多分、数字を眺めた途端に、直感的に会社の経営状態を理解してし
まわれるでしょう。
「見通す経営」では、難しいことはいわずに、経営者にとって、最も基本である
PL,BS,CFの形で見通しを提供することにより、経営者が即座に判断でき
るようなシステムを提供しようとしているのです。
株式会社 東條経営科学研究所 http://www.tojolab.com/
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(2)「見通す経営」の使用実例
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では実際どんなものかを紹介いたします。
この例では、4月の実績が確定しており、本日は5月初旬であるとします。
この時点で、3ヶ月先はどうなるのか、ということがわかる必要があり、
4月実績、5月見通し、6月見通し、7月見通しを、各々、PL、BS、CFで
わかるようにしています。
今回は、PLとBSについて説明いたします。
なお、キャッシュフロー計算書は次回のメルマガでご紹介いたします。
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本日 : 5月初旬 (5月2日とします)
月締 : 末日 (4月末の実績は確定)
見通し:
3か月先までを月単位で把握する。
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┣1 4月の実績は添付1のPL、BSのようになっていると仮定します。
◇【資料1 4月実績の入ったBS、PL】
---> http://www.tojolab.com/t_page10_2010_mail_maga_files/tmsl_mg_no9_01.pdf
┣2 「見通す経営」では、入力されたデータをもとに、将来仕訳を自動処理します。
まず、5月、6月、7月の一般管理費の予想を立て、入力し、残高更新します。
ここでは、人件費、一般管理費、社会保険料の納付、諸税の納付の見通しを
5月、6月、7月別に入力します。今回、6月はボーナス月のため、人件費を
大きくとっています。
PL、BSを出して見ましょう。 資料2のように変化しました。
◇【資料2
一般管理費入力後のBS、PL】
---> http://www.tojolab.com/t_page10_2010_mail_maga_files/tmsl_mg_no9_02.pdf
通常、現預金の残高をみます。
BSをみればわかるとおり、現預金は5月、6月、7月とも大丈夫です。
┣3 次に、4月の完成工事未収入金(売掛金)は、5月に全額回収できるものとして、
入力します。
ここでは、直接仕訳入力画面を使って、直接仕訳を行うようにしています。
通常は自動仕訳されますが、このように移行時には直接仕訳入力が活躍いたします。
この仕訳は、実績ではありませんので、将来仕訳を行います。
PL、BSは資料3のように変化しました。
◇【資料3 売掛金回収後のBS、PL】
---> http://www.tojolab.com/t_page10_2010_mail_maga_files/tmsl_mg_no9_03.pdf
売掛金(完成工事未収入金)が回収され、現預金は豊富に残っています。
┣4 いよいよ「見通す経営」の真骨頂である、受注の入力を行なっていきます。
4月に3件の受注が発生したものと仮定します。
@山田邸工事 100万円 5月売上、6月入金、5月原価支払、80万円
A鈴木邸工事 200万円 6月売上、7月入金、6月原価支払、150万円
B丸山邸工事 400万円 7月売上、8月入金、7、8月原価支払
7月に250万円、8月に100万円支払予定です。
3件とも、受注、売上の見通し、回収の見通し、発注、債務発生の見通し、
支払の見通しをたて、その日付けと金額を入力します。これは、仕訳伝票では
とても難しいので、一般工事入力画面から、各項目を指定します。
「見通す経営」ではこれらの一般工事入力画面から将来の自動仕訳を行います。
結果のPL,BSは資料4です。
◇【資料4 受注入力後のBS、PL】
---> http://www.tojolab.com/t_page10_2010_mail_maga_files/tmsl_mg_no9_04.pdf
┣5 さあ、大変です!!!
資料4の7月の現預金は、約22万7千円のマイナスです!!
これは7月に当社が倒産する可能性が高いことを意味しています。
そこで、7月の原価支払、250万円を8月に伸ばしてもらう交渉をしました。
結果、了解されましたので、支払日の予定変更を行いました。
資料5のとおり、PL、BSを出しますと、無事乗り切れていることが分かります。
◇【資料5 支払い金額調整後のBS、PL】
---> http://www.tojolab.com/t_page10_2010_mail_maga_files/tmsl_mg_no9_05.pdf
めでたし、めでたし、といったところです。
交渉が難しい場合、前渡金を一部支払い、残りを8月にする、といったようなことも
できるようにしてあります。
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┃
┃「見通す経営」では、受注にしろ、発注にしろ、取引の結末である最終の入金、出金の過程まで
┃ を、分かる範囲で入れてしまうこと、ということになります。
┃ 変更はその都度行えば、以前将来仕訳された仕訳伝票を自動的に修正、追加できるように
┃ なっています。
┃
┃ 余談になりますが、この機能は実は大変難解な機能で、一般のプログラムで作成することは至難
┃ の技です。
┃ またまた、サピエンスの話で恐縮ですが、サピエンスには、強力なエンジンが搭載されており
┃ こういった場合でも開発者には、極めて小さな負担しかかけません。
┃ 「見通す経営」はサピエンスでしか、実装できない、と言っても過言ではありません。
┃
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株式会社 東條経営科学研究所
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(3)「見通す経営」の今後の計画
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最後に、今後の計画について述べておきましょう。
1 予算管理機能の提供
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先が見えない時代となり、予算サイクルは確実に短くなっています。かつ、今までのような
単式簿記では収まらなくなってきています。新しい、会計空間として予算を定義し、
ローリング・プランが円滑に行なえることを計画しています。
2 総勘定元帳(DWH)へのドリル・ダウン機能の提供
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見通す経営では、総勘定元帳を蓄積し、DWHのように使える仕組みとして設計しています。
現状では、ドリル・ダウンができませんが、総勘定元帳へのドリル・ダウン等ができ、
事象の原因分析ができるように拡張することを計画しています。
3 シミュレーション機能の提供
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シミュレーションのための会計空間を設けることも想定内です。
これは、様々な方法論があり、現在のモデルをコピーして行なうことも可能です。
サピエンスの場合、極めて簡単に行なえますので、この方向も計画しています。
4 会計エンジンの強化
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弊社では多くの会計処理を行ってきておりますが、今回は将来会計を中心に行いましたので
部門管理、セグメント会計等を割愛しました。これらを加える予定です。
また、今回の将来会計の開発を通じて、自動仕訳の体系化が見えてきましたので、それも
考えています。
さらに、建設業では、工事進行管理基準が適用される場合が相当多くありますので、
それらも加える計画をしております。
これらに関しましても今後のメルマガで随時ご紹介する予定でおります。
「見通す経営」は、経営者に将来展望を単純、かつ明解に提供できることを目指しています。
今後ともよろしくご指導・ご鞭撻のほどお願い申し上げます。
株式会社 東條経営科学研究所
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2. 関連記事のご紹介
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今回ご紹介した「見通す会計」で実装している機能は、サピエンスに搭載されて
いる強力なエンジンにより、開発しています。
以前当メルマガ第3号にて、ご紹介した開発の優位性サピエンスの記事がござい
ますので、ぜひ一読ください。
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【Topics】基幹業務開発のQCDに対するサピエンスによる開発の優位性
http://www.tojolab.com/t_page20_00_topics_sapi_01_00.html
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3. メールマガジン バックナンバーのお知らせ
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ホームページ上のメールマガジンのご案内ページには、バックナンバーを
ご覧いただけるようになっておりますので、こちらも併せてご利用いただければと
存じます。
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メールマガジンのご案内
http://www.tojolab.com/t_page11_00_mail_magazine.html
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また、記事のリクエスト、ご質問その他、ご意見などございましたら、是非お聞かせ
いただければと思っております。
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弊社宛て問い合わせメールは、mailmg-toiawase@tojolab.com まで
今後とも弊社へ、ご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
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